マゼンタ活動日誌
誰が書くのかわからないスリル満点でお送りします。

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勝手にレビュー そのよん                 

明日はイベント!ひよりです。
レビュー作業もいよいよ大詰め、大トリであるあずみさんの作品に入ります!
非常にデリケートというか、飴細工みたいな作品なので、ちゃんとレビュー書けるかやっぱりガタがアシアシなのですが、好きだから書く!愛で乗り切る!



「心恋舞曲」


    ぽわりと内側から発光するような、 朧月の花弁を纏った神木の大振袖を、
 あるじの眼前に披露せしめるがごとく、  後ろ向きに腕を広げた少女の姿は、
      或いはおそるおそる翼を広げてみた小鳥の佇まいにも似ている。

その小鳥は 飛べない舞姫 夜ごとに男の楽の音に合わせ 嬌声と共に
          誰よりも    美しく    舞う

満たされぬ主 小さな少女の内側を 女の内側を 己でいっぱいにしたい欲望を 満たせぬ主

  含みある婚約者、その愛奴、無愛想な家令 それから?
                  ――それから?
悲鳴をあげて咲く花は
 あかく          あか   




大トリはあずみさんの問題作、「心恋舞曲」です。
どこが問題かというのは最後まで読めばわかるのですが、(カンのいい人は途中で気づくかも?私はカンがよくないのでぎりぎりまで気づかなかった…)何よりもその文体の美しさが大問題です。

冒頭だけ読んだときあまりに丁寧に、まるで詩を書くか絵を描くかのごとく綴られた文章を読んで、俗世なわたくし「え、こ、これで最後まで書くの? 綺麗だけどだからこそ難しくない? どっかで破綻しちゃわない?」と勝手な心配を抱いたのですが、ええ、大きなお世話でした。
破綻しません。というかむしろ、後半に行けばいくほど美しくなっていきます。
これ、たまらない人ぜったいいますよね。こういうの震えるほど大好きな人、ぜったいいますよね。
かくいう私もそのうちの一人。

もうね、細部まで美しいんですよ。どこまでも気が抜かれてないの。ネーミングセンスとか何から何まで美しいのよ…!
こういうのって、こういう文章って諸刃の剣だと思うんです。綺麗だけど、書いてる途中で作者があきらめてどこか力を抜いてしまうと、それだけでいっきに陳腐になる、みたいな。
でもこの作品はきちんと完成している。冒頭にも書きましたが飴細工みたいな、それでいて安心して身を委ねることの出来る、たぐいまれなる作品だと思います。

細部まで美しい、だからこそ無駄がない。
伏線もそうだし、登場キャラにも無駄がない。
個人的に序盤で名前の出てきた「朽葉」というキャラが気になっていて、どこで出てくるんだろう? とわくわくしてきたら、まさかそんなシーンで出てくるの? みたいな。それから灰ヶ峰。これも素敵な名前だなあと思っていたら……まさか。
えちょぬしさまなんでなんでなんでぇぇぇ?
プレイですか? それはプレイなんですかああああ?
とか思ってたら、きちんと疑問を解決してくれるんですよねえ。
しかも超綺麗な文章で。
下世話なことを考えていた自分が恥ずかしくなりました。本当にごめんなさい。

謎が多いお話なんですが、その謎がヒキって感じじゃなくて、純粋にしっかり味わって読み進めてしまう物語だと思います。
それでもきちんと色々あきらかにされていく過程がまたせつなく。ふりむいてみた軌跡がなおさら美しく輝かしく見えるのです。

綺麗な文章で、綺麗な物語が、あやうく進んでいく感じ。
細い糸で織物をあんでいくような。
不安定だからこそ、だからこそ刹那的な美しさがあるのだと思います。

絶対に一読の価値ありです。大トリというのもうなずける。
ぜひお読みくださいませ。

: magenta vol.1 : comments(0) : trackbacks(0) : posted by マゼン隊 :
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