勝手にレビュー そのいち
2011.10.27 Thursday |
皆様こんにちは。あずみです。
毎号恒例のレビューです!
vol.3のが諸事情でできていなかったため、遅くなりましたが内容紹介をさせて頂ければと思います。
「処女保護区に銃声は響く」
その日から私は「法定処女」になった。
処女を処女のまま保護するための施設
行政特別区画「処女保護区」。
『致死の病《ジェノサイド》に、処女だけが罹患しない』
それを知った政府は当該少女を自己申告させ身辺調査し内診し、確実に処女と思われる者だけを隔離することにした。
ひとりでも多くの処女を感染から(つまりは性行為から)守り、「ジェノサイド」撲滅のための実験に協力してもらう。
処女たちは、壁の向こうの救世の女神なのだ。
……処女、保護、区!
この斬新すぎる語感の元、鮮やかにトップバッターを委ねられたれいなさんの作品から、ご紹介します。
ねねねえさんこれは事件ですよ! 国に処女であるかどうか調べられて、処女であるという究極プライベートな問題が周知のもととなってしまうという、恐ろしい世界観の元、くだんの「処女保護区」で過ごす少女たちのお話です。
……どんな話? って予想もつかない感じですよね。
銃声ってあなた。
れいなさんの短編は、いつも冒頭からグッと引き付けておいて、読み始めたら止まらないスピード感でもって想像もしなかった遠くに連れて行ってくれるというのが、私的一番「買い」なポイントです。
マゼンタでは編集の都合上、冒頭1ページとタイトルを最初にskype会議で提出するのですが、そこで一番周りをざわっ… とさせるのがいつもれいなさんの作品な気がします。
そんな内輪話は置いといて。
ちょっぴりスパイシーな性格のミノリと、同室のショウコをメインに、お話が進みます。
ショウコは周りからなぜか「センセイ」と呼ばれる、それこそ処女だとは思えないような美少女で、元自衛官で…
ちょっときなくさい香りがしてきましたが、ネタバレになってもいけないのでこの辺りで。
ぜひ、実際に読んでれいなワールドにぶっ飛んで頂けたらと思います!
この作品に限ったことではないのかもしれないのですが、れいなさんの書くひとっていうのは、「少女」でも「おんなのこ」でもない、「女」で、それこそ「処女」な感じがします。
生活感のないふわぁっとしたお嬢様じゃなくて、そこで息をして、たまにはファーストフードも食べて、トイレにも行く、そのリアルな匂いというのが、彼女たちの生命力を感じさせる源泉でもあり、「幸せになりたいんだよう」っていう行動力につながるんではないかと。
vol.3はいつもよりも、ほんの少しダークなお話が揃いました。
眠れない夜の枕もとで、ぜひ、少しの異世界をお楽しみください。
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